紀元前数世紀ころの数学のメッカは、ギリシャだということが定説になっています。しかし、このことはギリシャの数学が多くの先人の著作によって現代に伝わってるという側面が大きく関わってるのも事実です。
もちろん、ギリシャの当時の数学というのも当時としては世界的に群を抜くレベルのものであったし、タレス、ピタゴラス、ユークリッド、アルキメデスなど、数学の世界で名を残した人をたくさん排出しています。
しかし、数学史の研究が発展してくると、当時ギリシャ以外にもう一所、ギリシャの数学と双璧をなす地があったことが分かってきたのです。
それがインド。
インド数学と言えば、まず記号としてのゼロの発明で有名。
位取り記数法で数を記録するには、ある桁に数が無いことを示す「ゼロ」の記号がどうしても必要だったのです。
ちなみに、現在の十進法に使われる10個の記号[1,2,3,4,5,6,7,8,9,0]のことを、いまではアラビア数字なんて言っていますが、この記号はじつはインドからアラビアにまず伝わって、アラビアから世界に拡がっていったためにこう呼ばれるに過ぎません。
さて、数学・算数の嫌いな皆さん!でも、インド数学はとても便利なんです。
中学3年生の時、多項式や平方根のところで、とにかく11×11=121,12×12=144.・・と暗記させられた方も多いでしょう。
でも、暗記などしなくても、11×11から99×99までの2けたの掛け算は、インド数学を使えば結構できるようになってなかなか役に立つもんですよ。
コツさえ覚えれば、小学生でも簡単にできます。
使うのは九九の掛け算と足し算だけなんですから。
僕も、小学校のときからインド数学やっとけばよかった!・・と思っております。
まあ、だまされたと思ってちょっとお付き合い。
筆算と言っても、掛け算と足し算だけです。
なれれば、小学校3年生にも簡単にできます。
いまは、2桁×2桁で説明しますが、これと同じ方法でn桁×m桁の任意の桁数の掛け算をすることも出来ます。
まず、縦横のマス数が被乗数と乗数の桁になるように格子を書きます。
たとえば、73×24なら2桁×2桁のます目をつくり、
下記の動画のようにそれぞれの行と列を掛け算し、足していきます。
足して10以上になれば、繰り上げて次の行に1加えて足します。
それで、出来上がり。電卓で検算してみましょう。
例 10の段はかけられる数にかける数の一の位をたし、10をかける。
そして一の位同志をかけてからたす。
ね、かんたんでしょう。 20の段なら10じゃあなく20をかける。
30の段なら30をかける。 まず10の段だけでもやってみよう。
慣れると十の段だけでもあんざんできるよ。
11×12=(11+2)×10+1×2=130+2=132
13×15=(13+5)×10+3×5=180+15=195
16×19=(16+9)×10+6×9=250+54=304
こんな感じです。